個人投資家にとってFXで大きく稼ぐことができる仕組みとしてレバレッジがあります。
レバレッジって初心者にとってはちょっと怖い感じがするのですが・・・
確かにレバレッジによって大きな損益が出ることもあるので、怖いというのもわかります。
でも、逆に資金の無い個人投資家が大きく稼ぐにはメリットのある仕組みですね。
レバレッジは日本語では「てこ」の意味です。つまり、「てこの原理」を使って小さな力で大きな荷物を動かすことができるということになります。FXでの「てこの原理」とは、小さな資金で大きな利益を生み出すということでしょう。
こう書くと、レバレッジを使えば大きく稼ぐことができる素晴らしいシステムだというイメージです。確かにレバレッジには大きなメリットがあります。
しかし、一方でレバレッジによって損益も大きくなるというデメリットもあります。実は多くの個人投資家がレバレッジによって失敗していることは確かです。
そこで今回は、FXでのレバレッジの仕組みやかけ方などについて詳しく解説しました。
レバレッジがどのようなものかを知れば、あなたが今後FXに取り組く時の指針となるでしょう。是非最後まで記事をご覧ください。
FXのレバレッジはどういう仕組み？
まずはレバレッジがどのような仕組みなのか見ていきましょう！
国内のFX事業所では現在、25倍までのレバレッジが利用できます。これは担保として預けた証拠金を元に、設定したレバレッジを掛けた資金で取引ができるという仕組みです。この仕組みを「レバレッジ効果」と言います。
では、レバレッジとはどのようなものか、具体的な数値を用いて解説していきましょう。
FXのレバレッジ具体例
分かりやすく解説するために、現在のドルと円の為替レートが『1ドル＝100円』であったと仮定します。
この条件であなたが2.5万ドル分の投資を行おうとすると、日本円で250万円が必要です。そして、相場が変動し、『1ドル＝110円』の円安になった場合を考えます。この時、元手の2.5万ドルを日本円に両替すると275万円。
250万円 ⇒ 275万円
上記のようになり、25万円の利益となります。もし、元手が250万円でなく10万円だったとしたらどうでしょうか。利益が出たとしても、1万円です。
10万円 ⇒ 11万円
1万円の利益でも凄いことなのですが、残念ながらこのような好条件になることはなかなかありません。しかも、手数料なども発生するので実際に手元に残るのはもっと少なくなります。
しかし、25倍のレバレッジをかけることで、10万円の証拠金で250万円相当の投資が可能。つまり、10万円の元手でも25万円の利益を得ることが可能です。
レバレッジは状況に合わせて1倍から25倍までの設定ができますが、25倍にすれば良いというわけではありません。では、どのような考えでレバレッジを設定するのでしょうか。
FXでのレバレッジのかけ方！リスクも視野に入れて考えよう！
レバレッジは常に25倍でいいんじゃないですか？
リスクを考えるとそういうわけにもいかないんですよね。
レバレッジをかけることは利益を大きくする上で重要なことです。しかし、その一方でレバレッジにはデメリットもあります。
単純にレバレッジを最大の25倍にすれば良いという話ではありません。なぜなら、利益が25倍になるということは、損益が出た場合にも25倍になるからです。しかも、安全装置（ロスカットルール）があるので、強制的に取引を終了させられる可能性もあります。
FXのレバレッジ設定！おすすめはどれくらい？
前述の例と同じく、1ドル＝100円から1ドル＝90円の円高になった場合、10万円の投資なら1万円の損益です。
しかし、25倍のレバレッジをかけていた場合の損益は25万円になってしまいます。つまり、損益も25倍。従って、レバレッジはもろ刃の剣とも言われます。
FXでレバレッジを効かせた取引を行う場合に必要なのが、必要証拠金です。必要証拠金は担保の役割があります。FX業者によっても異なりますが、証拠金維持率が50％以下になるとロスカットされ、強制決済される場合が多くなっています。
証拠金維持率は下記の計算式で算出されます。
(純資産額－注文証拠金)÷ポジション必要証拠金×100
ポジション必要証拠金＝現在レート×Lot数×取引単位÷レバレッジ
よって、上記の計算式を頭の片隅におきつつ、レバレッジを検討しなければなりません。つまり、必要証拠金がどれだけあるかによって適切なレバレッジは変わってくるということです。
ところで、レバレッジの最大はなぜ25倍なのでしょうか。
FXのレバレッジは最高何倍まで？
レバレッジは常に25倍が最高なんですか？
もっと大きくしても良いと思うのですが・・・
色々と規制があるので・・・
実はFXが個人で取引できるようになったのは約20年前。思ったよりも歴史が浅くて驚くかもしれませんが、驚くのはまだ早いかもしれません。その頃はレバレッジについての規制が無かったのです。
つまり、FX事業所によってそれぞれ決められていたということになります。
海外のFX事業所では3,000倍までレバレッジを掛けられるところもあるということにも驚きを隠せません。しかし、約20年前は日本でも300倍や400倍というレバレッジが利用できたということも驚きです。
現在、国内のFXでは25倍のレバレッジが最高です。では、なぜそのように決まっているのでしょうか。
FXのレバレッジが規制され最大25倍に！
国内では25倍のレバレッジが最高となっています。実は25倍と規制されるようになったのが2011年。約10年前の出来事でした。
その理由は個人投資家を保護する為です。レバレッジが大きくなればなるほど利益を大きくすることが可能かもしれませんが、損益が出た場合の損益額も大きくなってしまいます。
従って、日本国内では法律によってレバレッジの最高は25倍。ただし、更に低く規制される可能性もあるので、今後も注目していきましょう。
FXのレバレッジを10倍に引き下げる動きも？
過去に、金融庁はFXのレバレッジの上限を現行の25倍から10倍へと引き下げる方向で検討されていました。
しかし、様々なリスクが検討され、今現在も10倍への引き下げは行われていません。そして、今後も引き下げられる可能性は低いでしょう。
まとめ
個人投資家がFXに取り組み、大きな利益を出す仕組みとしてレバレッジがあります。レバレッジはてこの原理のようなイメージで、少ない資金で投資をして大きな利益を得ることができます。
ただし、逆に小さな資金で投資していても大きな損益となる可能性もあり、例えるなら諸刃の剣です。
約20年前にはレバレッジの上限には規制がありませんでしたが、現在は個人投資家を守る為に25倍に規制されています。
レバレッジは大きい方が利益も大きくなりますが、損益も大きくなる可能性があるだけでなく、ロスカットの為に強制的に取引を停止させられるかもしれません。
つまり、もう少し粘りたいと思っても、強制的に損益が確定されてしまうので、その辺りも考えながら投資していく必要があります。
レバレッジの仕組みを知れば、FXも怖くない！
とは言え、投資は慎重に行うべきですね。