つまり、ワキガだったのは彼では無く、私の方だったのです。
ワキガのニオイははなかなか自分では気が付かないと聞いたことがありますが、実は私もその中の一人だったようです。しかも、初めての彼の部屋。緊張感から脇汗が出ていたのも確か。しかし、これは汗のニオイではない・・・
汗臭いだけだったら良かったと、心の中で何度叫び続けたでしょうか。
まだ春先のこの日、窓を開けるには少し肌寒い気温でした。彼は窓を閉めようとします。しかし、そんなことをしたら私がワキガだということがバレてしまって嫌われてしまうに違いありません。